バイトの最終日を翌日に控えた木曜日の帰り道。
いつものように電車を乗り継いで地元の駅に到着。
時間はすでに7時半過ぎで真っ暗でした…。
私の地元は名古屋市内とはいえ、携帯の電波もあやしい
田舎です。
住宅街なので地元駅で降りる人はかなり多いんだけど
たいてい私の実家がある方面と逆に流れていくので
私の方面はこの時間でも真っ暗で人通りもほとんどなく…
そして
以前の日記に書いたように学生時代に襲われた
経験をもつ私は、人一倍夜道を歩くのが怖いので
いつもかっぺ主人に途中まで迎えに来てもらってました。
…その日、駅から私と同じ方面に向かった人は5〜6人。
スタートは同じだったのに、ちょっと体調不良だった
私はゆっくり歩いていたのでどんどん遅れていきました。
もう私の後ろには携帯でしゃべりながら歩く青年だけ。
青年もまた私以上にゆっくり歩いていたので次第に
距離が離れていきました。
ふと誰もいないはずの私の背後に人の気配を
感じました。
ふっと振り返っても見えるのは50mくらい後を
歩く先ほどの青年だけ。
なんだ、気のせいか、と再び歩き出した私に今度は
はっきり足音が聞こえました。
私がスピードを速めたりゆっくりしたりしても
確実についてきます!
しかもかなり近い距離。
私の背後にぴったりくっついている感じ。
昔の怖い記憶が蘇ってきて冷や汗が出てきました。
恐る恐るもう一度後ろを振り返ると…!!
さっき見えなかった私の背後に‘彼’がいました。
彼は私と目があっても表情一つ変えませんでした。
一言も口をひらかず…。
ただついてくるだけ。
私がわざと歩道を蛇行して歩いてもぴったりついてきます。
お互い無言のまま、彼とどれほどの距離を共にしたか…。
やっとかっぺ主人と花の姿が前方に見えました!
やった!これで彼も私をぬかざるをえなくなる!
そう期待してわざとしゃがんで、花と戯れました。
彼は当然そのまま私たちを抜いていきました。
安心したのもつかの間、彼は私たちの前方5mほど
進んだあたりで立ち止まり、おもむろにガムを取り出し、
食べながら今度ははっきりと私たちを見て
‘待った’のです!!
仕方なく不思議な顔をしているかっぺ主人を促し
再び‘彼’を抜きました。
小声でかっぺ主人に状況を説明している間も彼は
私たちの後をぴったりついてきます。
そのまま歩き続けることおよそ5分。
メイン道路から実家のある脇道へと曲がる時、
さすがにこっちまではついてこないだろうと判断した
かっぺ主人がついに彼に向かって口を開きました!
『ボク、どこのおうち?』
彼は歩いてきたメイン道路をもう少し先、と答えた後、
勝ち気な顔をしてこう言いました。
『なんで?』
近くだったら家の前まで送ってあげようかと親切心で
言おうとした私たちでしたがその言い方であっさり
その気も失せました。
【おいおい!今まで散々人の後ろついてきといて今更
こっちが怪しい人のような言い方するなー!!】
と言いたくなるのをぐっとこらえて私は精一杯の
笑顔でこう言いました。
『私たちこっち曲がっちゃうから、あと気をつけてね』
彼はふーん、という感じの表情を見せた後そのまま
歩いていきました…。
呆気にとられたと同時に彼の親の教育に対する疑問が…。
小学低学年くらいの男の子がこの時間に一人で歩いてる
のも危ないけど、それくらいの子に‘安全そうな人’を
判断させてついて帰るような教育をしている親に
疑問を感じます。
ましてや『途中まで一緒に帰ってください』の一言も
なしでただついてこられた方はいくら小さい男の子でも
気分的にいいもんじゃありません。
ま、とはいえどこの子かも分からないので…
とにかく、今後も彼が‘安全な人’の判断を誤ることが
ないことをただ願うだけです…。